震災直後でも煌々と黒光りする町工場

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ブラックかどうかは、当人の価値観に委ねられるところが多いと感じます。ある世代では普通に個人対雇用主に主従関係であると考えるも、また別の世代では会社に縛られることを嫌がる世代もあります。それぞれが別のレンズで見ることでブラックもホワイトにも見えるのかもしれません。

 

ある町工場の営業として働いていた時、先の大震災で被災しました。ライフラインが欠ける中で一週間の会社休業状態を取らざるを得ませんでした。通勤もガソリンが出回っていなく、水が出る地区もまちまちで、元の生活とおりではなく、一週間でも足りないぐらいだと感じました。

 

しかし、管理職の50歳後半ぐらいの世代は考え方が違いました。「働く場所があるだけありがたい」「ありがたい感謝をこめて、早急に会社を復帰させるのだ」と一週間で現場の社員に呼びかけを始めました。感動する話かもしれませんが、すぐにかけつけるほど、全社員が住む家にいるわけでもなく、避難先を調べるところから始まりました。私と事務の女性が社員一人一人に電話をかけ、安否を確認し、嫌々ながらもいつ出社できるかを調べるという仕事をこなしました。

 

一人一人への確認電話の後ろでは、比較的つながりやすい会社電話を使い親戚か遠い友人に50代管理職が被災時の状況を何度も興奮交じりに同じ話を話していました。ようやく社員の集まる目処が付きましたが、関東や西日本に避難している社員がいたのでこれは仕方ないと思いました。

 

しかし、管理する立場からのコメントは辛辣なものでした。「朝昼晩電話をかけて、戻ってくるよう仕向けること」「戻らない場合は先月の給与を払わないということ」。私自身もそんなブラックの片棒を担ぐことはしたくありませんでしたが、家族が食べてくために仕方ないことと思って渋々伝える作業に移りました。

 

結局震災後に私含む社員5名が辞めていきました。震災直後すぐ復旧するというのも、感動ストーリーとしては少し理解ができますが、社員に押し付けるのは感動の偽装のようでした。管理職様は現在も、先の震災で一週間で会社を復旧させたと方々に言いまわっております。




 

 

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