SNS

【SNS〔Social Networking service(またはSite)〕】
社会的なネットワークの構築および人どうしのコミュニケーションをサポートする会員制のサービスと、そのためのWEBサイト。サービスの形態は実名登録/実名表示、実名登録/ハンドルネーム表示など、運営会社により異なる。

7uiln,

いったん投稿したら完全に削除することはできないリスクも

●SNSが普及したことで誰もが「発信者」になれる時代に

SNSで代表的なものといえばFacebook、mixi、Line、Twitterがすぐに思い浮かぶ。mixiがサービスを開始した当初は、すでに登録している会員から招待されないと新規の登録ができなかったが、いまでは登録すれば誰でも会員になれるシステムに変わっている。

またFacebookは原則として実名登録である。もっとも変名や偽名での登録が、最近は目立つようだが――。

招待制や実名登録のメリットとして、会員の素性が比較的しっかりしていて、書き込んだコメントにも責任を持ってもらえることを期待していたようだ。

それがうまく機能しているかどうかはともかく、インターネットに接続できる環境があって、会員登録してしまえば、誰もが情報の発信者になれるわけだ。しかも発信した情報は、瞬時に世界中で閲覧できるのだ。これは、じつに画期的なことであることを、はたしてどれだけの利用者が実感を伴って理解しているだろうか。

かつて情報発信は、新聞、テレビ、ラジオなどマスメディアだけに許された特権だった。それ故に新聞記者がエリートと呼ばれた時代もあった。ところが今ではインターネットに情報があふれ、新聞は言うに及ばず放送メディアよりも早く情報が飛び交う。その情報の送り手となっているのは、大半が私たちのような一般大衆である。

たとえば、どこかで大きな事故が起こったとする。プロの報道陣がカメラやマイクなどの機材を引っ提げて現場に到着する前に、たまたま現場に居合わせた、あるいは近所に住んでいる人が映像(しかも動画)を記録してSNSに投稿している。そしてプロの報道陣が、一般人が撮影した映像を借りて紙面を作ったり放送で流したりしている。今はそんな時代なのである。

●なにげない愚痴の投稿でブラック企業よばわりされる被害が増えている

堅実な経営を維持している企業の社長が、ある日のSNSの書き込みを見て仰天した。

『第一志望だったA社に入ってみたら、なんとブラックでした (T_T)』

ええっ、うちがブラックだって!? 初任給は同業他社と比べて優遇してる方だし、福利厚生だって力を入れてるし、いったいこれはどういうことなんだ……。

5yj

まさに青天の霹靂(へきれき)。

しかも、その書き込みによって堰を切ったように「A社は残業が多い」「休みが取りにくい」といったネガティブな書き込みが相次いで、対応に困った社長は「SNSに会社を批判する書き込みを禁止する」というお触れを出した。ところがそのお触れが、さらに火に油を注ぐ結果となり、A社はいつしかネット上でブラック企業の烙印を押されてしまった。

こんな「謂(いわ)れなきブラック疑惑」に悩む会社が増えているという。

SNSに限らずネット上に投稿された内容は、投稿した本人が削除しても、ネット上から完全に消え去るわけではない。もし他の誰かが拡散していたら、そこまで追跡して削除させることはほぼ不可能だ。

本当にブラック企業だったら糾弾されても仕方ないだろうが、社員のちょっとした不満や愚痴が、本人の意に反して独り歩きしてしまい、勤めている会社にブラックの烙印を押してしまう。そうなると一緒に働いている多くの人と、その家族にも多大な迷惑をかけてしまうのだ。

SNSを社内の連絡用に活用している会社もあって、使い方次第ではたいへん便利なツールだ。しかし使い方を誤ったり悪意で使われたりすると、その害は他人のみならず自分の身にも降りかかってくることを肝に銘じなければならない。

 

平藤清刀



 
Copyright ブラック企業 転職エージェント評価 2015 All Rights Reserved.

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑