エイジハラスメント(エイハラ)

エイジ(age=年齢)を理由としたハラスメントのことで、本来は中高年の社員に対する差別や嫌がらせを意味する。最近では若い女性社員や、家庭内で父親に対して、あるいは介護施設の利用者に対する意味も含まれる。

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「もう歳なんだから」がハラスメントになる?

●うだつの上がらない中高年社員をバカにすること

本人の責任ではどうすることもできないことに「歳を取る」ということがある。精神年齢や肉体年齢はあるていどコントロールできても、年齢を重ねることは誰にも止められない。

大卒で入社したときに22歳なら、10年たてば誰でも32歳になる。「同期で入ったあいつは、まだ25歳で頑張ってるらしいよ」ということなんてあり得ないのだ。

自分ではどうしてもコントロールできない年齢がハラスメントの対象にされるのだから、されるほうは堪(たま)らない。

「エイジ・ハラスメント」、略して「エイハラ」の本来の意味は、中高年になっても役職に就かない「おじさん」「おばさん」への嫌がらせやいじめを指す。上司の話は聞くけれども、上司の同期なのにまだ平社員のAさんに話しかけられても無視するというのは、典型的なエイハラになる。「ジジィ」とか「おじさん」と呼んで、あからさまに避けるのもエイハラだ。

そういった嫌がらせとは別に、つい先輩に気を遣ったつもりで「もう歳なんですから」とか「もう、おばさんなんですから、無理しないでください」という言葉も、相手の受け取り方によってはエイハラになる。

また、年齢とは関係なく、若い人に対して「ジジィ」「ハバァ」呼ばわりしてもエイハラになるという。

会社以外では、たとえば思春期の娘が父親を避ける行為や、奥さんが旦那さんをバカにして見下すという家庭内でのエイハラもある。他にも、介護施設に入所しているお年寄りが勝手に出歩かないようにベッドに縛り付けたり、食事を無理やり口に押し込んだりする行為もエイハラにあたる。

意外に見過ごされているのが、求人票に「35歳まで」のように、仕事の特性からみて必要がないのに年齢制限を設けたり、求人広告に「若い人が活躍しています」というキャッチコピーを入れたりすること。そして会社の紹介ページで、20代と思しき人しか映っていない写真を掲載して平均年齢の若さを強調することも、エイハラの範疇に入るとされている。

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●甘やかし過ぎも度が過ぎるとハラスメントになるって?

エイハラは本来の意味から派生して、若い人に対して「この若造が」とバカにしたり、逆に「若いんだから仕方ないよ」と本人の能力を過小評価して甘やかし過ぎたりすることも、エイハラに当たる場合があるとされている。

バカにしてもダメ、甘やかしてもダメでは、いったいどうすればいいのか。対応が難しいけれども、年齢相応に接すれば良いのではないだろうか。

若いから経験が浅い。上司や先輩は、そんなことはよく分かっている。入社したての若者にベテランと同じレベルの仕事は期待できないから、初めのうちはベテラン社員の使い走りや書類整理など、雑用的な仕事が必然的に多くなる。若い人には退屈なことかもしれないが、先輩たちの誰もが通ってきた道だし、必要な経験だと割り切って向き合うしかない。

一方で、スキルが追い付いていないにもかかわらず、社会人になったことで一人前のつもりになって「雑用的な仕事はイヤだ」という若者にも問題なしとは言えない。

エイハラが起こる原因は、多くの場合、世代間の認識の違いとコミュニケーション不足と思われる。若い人には「若さ」という武器があり、中高年には「経験とスキル」という大きな武器がある。お互いに上手くフォローし合うことで、世代間のギャップを逆手にとって大きな力にできないだろうか。

全く余談ながら、紀元前1680年頃に誕生したヒッタイト王国の遺跡から、書簡と思しき粘土板が発掘された。研究者が解読してみたところ、こんな文言が記されてあったという。

「最近の若い者は目上の者を尊敬しないし、親には反抗する。法律は無視するし、妄想にふけって道徳心のかけらもない。このままだと、どうなることやら?」

おそらく、当時のお年寄りが嘆いたのだと思われるが、若者を見る目は今も昔も変わらないということだろう。

 

平藤清刀



 

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