体育会系の社風

大学や実業団などの課外活動において、主として運動部で典型的にみられる気質や体質のこと。転じて厳格な上下関係、理論より精神論を重視しがちな気質、体制、性格などを指すようになった。
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礼儀正しく従順な性質がブラック企業に利用されやすい

●体育会系は企業に歓迎される

体力があって忍耐強く、根性があるというイメージが強いためか、体育会系の人は企業に歓迎されるようだ。では具体的に体育会系の何が、あるいはどこが企業に歓迎される要素なのだろうか。

1.気力と体力が優れている
体力はもちろん、厳しい練習をする中で培った気力にも優れているので、社会の荒波に揉まれても、少々のことではへこたれないタフさを持っている。そうしたメンタルの強さと体力があることは、本人の自信にもなり、企業からすれば「少しくらい叩いても折れないつよさ」が頼もしく見える。

2.縦の人間関係に慣れている
体育会系といえば、先輩・後輩の関係が厳格な縦社会。先輩に逆らうことは、ほぼ自殺行為に等しいといわれるほど。会社もまた縦の人間関係だから、すんなり溶け込めて、しかも先輩の立て方を心得ているという点では、文化系にはない世界を経験している強みがある。

3.礼儀正しい
上下関係が厳しいということは、すなわち礼儀にも厳しいということ。先輩への挨拶、気の遣い方など、社会へ出てすぐに役立つ基本的な礼儀が身に着いている。また基本的に「NO」を言わない従順さも身に着いているため、上司や先輩に可愛がられて活躍の場を与えられる機会にも恵まれやすい。

4.協調性がある
社会に出るとひとりで完結する仕事はほとんどないと言っても良い。それぞれに責任をもって、与えられた役割分担に従って、1つの目標を達成する。そんな環境の中に溶け込みやすいのは、やはりチームで1つの目標に向かって努力した経験を持っている人なのだ。

意地の悪い言い方をすれば「命令によく従う兵隊であれ」ということであり、社会に出てから早く戦力化できるという点でポイントが高いのである。

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●盲従(もうじゅう)しやすいという欠点も

体力と気力があって人間関係の上下も心得ていて、上司の命令・指示にも従順であるということは、見方を変えると自分の意見を持たず、持っていても言わず、会社や上司の言うことに盲目的に従ってしまう側面があるということだ。

健全な会社なら適正と能力を上手く引き出してくれるだろうが、一歩間違えると「主体性が無い」という評価に繋がりかねない。ところがブラック企業にとっては、これほど使い勝手の良い「駒」は他にないのである。

気力と体力が優れているから、そのような無理を強いても潰れないし、精神論と根性で勝手に頑張ってくれる。また上司には逆らわないし、礼儀正しいのでお客さんからのウケも良い。

社内では「俺の若い頃は、会社に泊まり込んで仕事をしたもんだ」とか「気力で乗り切れ」という精神論が幅を利かせ、上司や先輩には絶対服従。質問すら許さない雰囲気に満ちている。

しかもブラック企業そのものが体育会系のノリで社員を支配しているから、普通の神経では3日ももちそうにないが、体育会系を経験していると、ほぼ抵抗なく溶け込めるという。

体育会系の強みが、ブラック企業に入ってしまうと、そのまま「弱み」になって体よく使い潰されかねない危険を孕(はら)んでいるということだ。

さらに悪いことに、いわゆる「理不尽な扱われ方」に慣れているせいか、ブラック企業をブラックと認識しないまま自分が被害者であるという自覚も芽生えない。本人にとっては学生時代と組織も体制も似た会社で、居心地は悪くないのかもしれない。だが残業代も支払わずに長時間労働をさせたり、休日出勤をさせたりしているのはあきらかに違法である。

面接のときに、何ら必要性がないのに社員がやたらに大きな声を出していたり、自分にも「腹から声を出せ」と強要されたりしたら、ブラックではないかを疑ってみよう。

 

平藤清刀



 

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