組織の欠陥

共通の目的を達成するために構成された集団で、それぞれの専門分野や責任ごとに分担される役割によって計画的かつ効率的に人材が配置される。効率的に機能するためには、円滑なコミュニケーションが不可欠。

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完璧な組織はあり得ないがブラック企業は「未熟な組織」ですらない

●そもそも完璧な組織は作れない?

組織の特徴の1つに「分担」と「分業」がある。専門的な能力や技能を持ち寄って、与えられたミッションを遂行することで組織が目指す成果をあげる。

経営者は組織の舵取りをするために、あらゆる局面で正しい判断を求められる。舵取りを間違えたら、会社の存続に関わる事態になり、自分を含めて社員やその家族もろとも路頭に迷わせてしまいかねない責任は重い。

だから経営者は完璧な組織を作ろうと常に努力するのだが、世界的に有名な経営学者のピーター・ドラッカーは著書の中でこのように説いている。

「完璧な組織構造などありえない。せいぜいできることは、問題の少ない組織を作ることである」

問題の多い組織はその解決に忙殺されて、本来やるべき仕事ができない。どうせ完璧な組織なんかできないのだから、せいぜい問題の少ない組織を作れということだ。この場合の「問題」は「組織の欠陥」のことを指しているようだ。ドラッカーが指摘する欠陥の多い組織には、6つの症状が表れるという。

1.階層が多い
情報が組織のトップへ届くまでに通過する「関所」が多いと情報が薄まり、いわゆる伝言ゲームになりやすい。関所を1つ通過するごとに、情報が2分の1にまで薄まるとさえいわれる。

2.組織問題の頻発
組織の基本単位を理解していないため、問題を1つ解決したら、別の似たような問題が発生する。

3.所管と手続きを必要以上に重視する
身近によくある典型的な例が「お役所」だろう。「担当が違う」「前例がない」と言って、組織の目的を見失い、手続きのための手続きに陥る。

4.会議が多い
「ナントカ戦略会議」とか「報告会議」のように、会議のための会議が増える。本来ならば会議なしで機能する組織が、究極の理想形だといわれている。

5.調整役が多い
階層が多いことにも通じるが、「この案件は俺を通せ」とか「あの重役に筋を通せ」という“しがらみ”が多い。本来なら、一元的に責任を負う人間がひとり居れば事足りるはず。

6.いつも「組織改革」をやっている
その都度従業員が翻弄されて、組織を作っているつもりが、実際には組織を壊していることに気づくべき。
ドラッカー曰く「組織改革は手術である。小さなものであっても危険を伴う」。
人間の集団なのだから、あるていどの摩擦や不調和は避けられない。

要するにどんな組織も完全体はあり得ず、常に未熟だが、それによって生じる問題を解決できる能力があれば、それで良いということなのだ。

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●ブラック企業が組織になりきれないワケとは

経営者は会社の舵取りを担う責任を負う代わりに、強大な権限を持っている。健全に運営されている会社の経営者は皆、自分の責任と権限を自覚して、もし会社が傾くようなことがあったら全責任を一身に負う覚悟ができているはずだ。

ところがブラック企業の経営者は、責任は社員に押し付けて、自分はさっさと安全なところへ逃げる。意見を求められた社員が思うところを正直に述べたら、自分の方針と違うという理由で退職に追い込む。幹部だけで会議をやって、その内容が社内で共有化されないなど、組織の体をなしていないことが多い。

また、上司の指示は全て口頭で伝えられ、メモを取ることを禁止する会社もある。もしも指示のミスによってトラブルが生じても、証拠がないから上司の責任を問えない。そしてトラブルの責任は社員が負うという誓約書を書かせて控えを持たせないというのも、全てが経営者の保身のためにほかならない。

このように役割と責任の分担がなされていないのも、ブラック企業の大きな特徴の1つである。

 

平藤清刀




 

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