POSSE(ポッセ/NPO法人)

特定非営利活動(NPO)法人POSSEは20~30代を中心とする若いメンバーで構成され、主として若者の労働問題の解決、情報提供、労働法に関する意識の啓発活動などを行う団体。

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若者による若者のための労働問題を解決する団体

法学部の学生と若手社会人を中心に発足

「POSSE」とはラテン語の「力を持つ」という意味のほか、英語では「民兵」「臨時警察」「追手」」という意味を持つ。

悪化する雇用状況やワーキングプアなどが問題視されていた2006年、若者の手で事態を打開しようという東京都内の大学生や若手のビジネスマンらによって結成された。

当初は大学のゼミで労働法を学ぶ学生による労働相談が主たる活動だったが、しだいに参加者が増え人材の層が厚くなってくるにつれて、労働法の出張セミナーや24時間体制の無料相談、雑誌「POSSE」の発行、政策提言に至るまで、活動の幅も広くなってきた。

現在の会員数は300人。2010年には地方組織として、宮城県に「仙台POSSE」、京都府に「京都POSSE」が発足している。

POSSEでは、昨今のいわゆるブラック企業による違法労働に苦しむ若者が多い背景には、ブラック企業の存在だけが問題とはいいきれない側面があると分析している。

労働者自身に労働法の知識がきわめて乏しく、会社が違法な条件で働かせていても気が付かないことも見過ごせない問題だという。

そんな問題を解決するために、独自に作成した教材を無料で配布したり、要請があれば講師を高校へ派遣して出張授業を行ったりして、労働法や労働問題に関する知識の普及活動にも取り組んでいる。

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POSSEに相談したら何をしてくれるの?

電話、メール、事務所への来所による相談は無料で、しかも年中無休、24時間体制で受け付けている。

年間4000件を超えるといわれる相談の内容は、労働問題だけにとどまらず、生活相談、保健関連、住宅、生活保護に関することなど多岐にわたる。

ではPOSSEに相談したら、具体的に何をしてくれるのだろうか。

たとえば労働問題の相談なら、まず相談者の話を詳細に聞いて職場の状況を知り、何が問題なのかというポイントを把握する。

その上で、問題を解決したり状況を改善したりするには、法律や制度をどのように使えばよいかという観点から、適切な助言を行う。

たとえば残業代や休日出勤手当などが支払われていないという場合には、その請求方法について助言を与える。

職場で何らかの災害に遭った場合には、労働災害保険の申請方法。そしてパワハラやセクハラなどのハラスメントに対しては、それをやめさせる方法などなどを具体的にアドバイスする。

また、たんに「こんな方法がある」とか「こうすればいい」と言いっぱなしではなく、問題が解決するまで、あるいは解決した後の精神的なサポートも行うという。

会社の労働組合に相談しようにもまともに機能していないとか、会社に労働組合そのものがないという人の「最後の砦(とりで)」としての存在感は大きいようだ。

 

平藤清刀



 

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