アカデミック・ハラスメント(アカハラ)

教育機関の教員が上司から研究活動を妨害される、昇任の査定を故意に低くされるなどのほか、大学生や院生が指導教員から退学を勧奨される、指導を拒否される、正当な理由なく留年させられるなどの行為。

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ハラスメントはついに教育現場にも波及

生殺与奪(せいさつよだつ)の権限を濫用(らんよう)したハラスメント

世の中にはさまざまなハラスメントがあって、それらは職場で起こるものとばかり思っていたら、とうとう教育現場にも「アカデミック・ハラスメント」というものまで現れた。

2012年4月に兵庫教育大学の大学院に入学した50代の女性中学教諭・Aさんは、発達心理学が専門の教授のゼミに所属。ところが同年8月までの間に、自分の研究データを削除するよう強要されたり、「地獄を見ろ」と怒鳴られたりして、ゼミの変更を余儀なくされた。

なぜそのような仕打ちに遭うのかまったく心当たりがないため、大学側に是正を申し入れたが、大学は何ら適切な処置をとらなかった。そのためAさんは、教授と大学を相手取って、1000万円の慰謝料を求める訴訟を起こした。

第1回口頭弁論で大学側は、教授のハラスメントを一部認めたが、教授は請求の棄却を求める答弁書を提出した。なお、この教授は大学から減給処分を受けた後、同大学を退職している。

これは何も珍しい事例ではない。同様の事例は、ほかの大学でも起こっている。
東京芸術大学では、学科の新人歓迎コンパで、50代の教授が新入生(女性)の服の中に手を入れて胸を触るセクハラ事件を起こしている。
東京大学では、院生の女性に対して50代の教授がセクハラ行為をしたとして、1カ月の停職処分を受けているのだ。

兵庫教育大学で起こったパワハラ、東京芸大と東大で起こったセクハラなどのように、教育機関で起こるハラスメントを総称して「アカデミック・ハラスメント(アカハラ)」と呼んでいる。

確たる定義はないが、龍谷大学による定義付けが分かりやすい。

≪教育活動又は研究活動上、指導的又は優越的な立場にある者が、その優位な立場や権限を利用し、又は逸脱して、その指導等を受ける者に対して行う次の行為。
1.教育活動又は研究活動上で、不当な言動又は指導を行うこと
2.正当な理由なくして教育活動又は研究活動を阻害する言動を行うこと≫
(龍谷大学HPより)

具体的にどんなことがアカハラになるのか?

アカハラとは、大学や教育研究機関の中で行われるハラスメント全般を指すので、その具体例は多岐にわたる。

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1.学習・研究活動を直接的または間接的に妨害する。
文献を閲覧させない、機器類を使わせない。
正当な理由なく研究室への立ち入りを禁止したり、学会への参加を許可しなかったりする。
経費の支出に必要な書類に押印しない。

2.正当な理由なく単位を与えない、進級、修了、卒業を認めない。
理由を示すことなく留年を言い渡したり、単位を与えなかったりする。
卒業研究を終えているのに、お礼奉公といって指導教員の研究活動を手伝わせる。拒否すると留年させる。

3.就職・進学を妨害する。
就職活動をしないよう強要する。
指導教員を変更したいと言っても認めず、退学を強要する。
就職に必要な推薦書類を書かない。

4.学生や部下を差別し、指導や教育を怠る。
嫌いなタイプの学生を露骨に差別し、指導を拒否する。
セミナーを開かず、指導もアドバイスもしない。指摘すると「放任主義だ」と開き直る。

5.必要経費を学生や部下に自己負担させる。
実験に失敗したら、それまでにかかった費用を弁償させる。

6.研究成果やアイデアを盗用する。
論文の第一著者となるべき研究者に「第一著者を要求しません」という念書を書かせ、指導教員が加筆・修正しただけなのに第一著者となる。
指導教員が、学生や部下の論文に自分の名前も共著者に入れるよう強要する。
学生のアイデアを盗んで論文を書く。

これらのほか、暴言、過度の叱責、侮辱、誹謗(ひぼう)、中傷、暴力、私生活への干渉など、一般の企業でもありがちなハラスメントは、ほぼ網羅されていると言ってよい。

 

平藤清刀



 

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