大阪府警察

厳格な規律と徹底した上下関係に支配される”閉鎖社会”の闇

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公務員=安定志向という認識で志望すると必ず後悔する

2013年9月、大阪府警・四条畷警察署刑事課に勤務する巡査長(28歳・男性・※警察官の階級については後述)が、自宅で自殺しているのを発見された。

府警本部が調査した結果、この巡査長は同じ課に勤務する49歳と36歳の警部補、そして33歳と29歳の巡査部長から、日常的にパワハラその他の嫌がらせを受けていたことが分かった。

自殺した巡査長は、同署へ配属された2012年頃から勤務中に大声で繰り返し叱責されたり、職場の飲み会で腕時計をビールの入ったグラスに浸けられたりといったいじめを受けていたという。

大阪府警では、いじめに加担した4人をそれぞれ減給処分とし、36歳の警部補を除く3人は依願退職した。

2015年10月には、高槻警察署地域課に勤務する男性の巡査部長が、部下の巡査に対して拳銃の銃口を向けたとして処分を受けている。拳銃には実弾が装填されており、万が一暴発したら、悪ふざけでは済まされない事態になるところだった。

「街を守るおまわりさん」のイメージとはほど遠い、このような事件が起こる背景には、ひとえに警察組織の特殊性が少なからず影響している。

絶大な職務権限を与えられているせいで、つい一般市民に対してなんだか偉くなったような勘違いを起こし、それが組織内でも通用すると思ってしまう。

階級制度があり、いわゆる体育会系の組織だから、先輩や上司の言葉には逆らえない。絶対に反撃してこない相手ほどいじめやすいものはないので、このような陰湿ないじめが発生しやすい環境なのである。

一部の不届き者のせいで組織全体がイメージダウン

警察の業務をそのまま民間企業に当てはめると、ちゃんとした(?)ブラック企業になる。

勤務内容と勤務条件はそれほど過酷で、体力的にも精神的にもタフでなければ務まらない。だからこそ6カ月~1年間は、警察学校でみっちり訓練を受けてからでないと現場の勤務には就けないのである。

警察官を志した理由はたいてい「人の役に立ちたい」「街の治安を守りたい」「制服に憧れて」という、いわゆる理想に燃えたタイプが多いようだ。

しかし実際に勤務に就いてみると、夜勤が多く、休日でも常に居場所を明らかにしておかなければならず、1泊以上の旅行には上司の許可が要るなど、プライベートな時間などほとんど無い生活になる。公務員とはいえ朝9時から夕方5時まで、毎日ハンで押したような生活ではないのだ。

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警察学校で約1割が去り、現場で勤務に就くようになってからも3年以内に約2割が退職するという。

交番勤務だと常に一般市民の視線にさらされて、しかも拳銃を携帯しているという緊張感もある。交通の取り締まりでは違反者に逆切れされ、怒鳴られることもある。身の危険を感じることもあるはずだ。

たいへんストレスの溜まる生活で、後輩をいじめることで鬱憤(うっぷん)を晴らそうとする不届き者が現れても不思議ではない。

大半の警察官は身を粉にして市民のために働いてくれていると信じたいが、一部の不届き者のせいで全体のイメージがダウンしてしまうのだ。

一方で、警察官は公務員なので産休・育休は比較的取りやすく、有給休暇も取れる。また同僚どうしは仲間意識が強く、困ったことがあれば親身に相談に乗ってくれたり、協力してくれたりすることも多いという。

働きやすい職場か? というと、意識の持ち方次第というほかない。

業務の特殊性ゆえの不自由さは受け入れざるを得ないので、どれだけ使命感をもってモチベーションを保てるかにかかっているのではないだろうか。

 

関連用語:パワハラ 体育会系の社風 自殺

 

平藤清刀

 

 

※〔参考〕文中に警察官の階級が出てくるので、理解を助けるために。

 

◎警察官の階級

呼 称 解  説
巡査(じゅんさ) いわゆる、いちばん下っ端。一般企業でいう平社員。都道府県の警察官採用試験を受けて警察官になると、ここからスタート。
巡査長(じゅんさちょう) これは階級ではなく、巡査の中から勤務成績等を勘案して与えられる「称号」。巡査の士気高揚のために設けられた。
巡査部長(じゅんさぶちょう) 巡査として一定の勤務年数を経て、昇任試験に合格すると巡査部長に昇任する。競争率は高く、100~200倍ともいわれる。
警部補(けいぶほ) 所轄署の係長クラス。国家公務員Ⅰ種試験合格者はここからスタートし、年功序列で昇任しながら出世街道をひた走る。
警部(けいぶ) 所轄署の課長クラス。ノンキャリアがここまで昇任するのはかなり大変で、たいていその前に定年退官を迎える。
警視(けいし) 小さな警察署の署長クラス。ノンキャリアがすべての昇任試験に一発合格した場合、40歳前後でたどり着くが、まずあり得ないほど稀な例である。
警視正(けいしせい) 警察官は基本的に地方公務員だが、警視正から上は国家公務員になる。制度上はノンキャリアでもここまで昇任できるが、警察官全体の0.5%しかいない極めて狭き門である。
警視長(けいしちょう) 県警本部長がこのクラスである。読みが同じでしかもあまり聞き慣れない階級なので、東京都警察本部である「警視庁」としばしば混同される。
警視監(けいしかん) 政令指定都市のある府県の警察本部長がこのクラス(警視庁を除く)。キャリア組が占めており、わずか20人しかいない。この中から将来の警察庁長官と警視総監が誕生する。
警視総監(けいしそうかん) 警察官の階級としては最高位。ただし、あくまで警視庁のトップなので、他の道府県警察を指揮する権限はない。

 



 

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