船井電機株式会社

就任後わずか9カ月で社長交代
カリスマ創業者の言葉はさながら「神様のお告げ」!?

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公表されない社長交代の理由

船井電機株式会社は1951年創業の大手電機メーカー。テレビやビデオなどのAV機器を製造・販売している。

2000年代前半には米企業との提携が当たって営業利益率10%台を誇ったが、2010年度から4期連続で赤字に転落。2014年度にはテレビの販売で多少持ち直したものの、早急に新たな収益源を確保する必要に迫られていた。

その対策の1つが音響機器で、オランダ・フィリップス社の音響機器事業を買い取る契約を結んだ。

ちなみにフィリップス社と船井電機は、テレビのブランドライセンス契約を結んでいる旧知の仲である。

2013年1月、船井電機はこれを正式に発表した。ところがフィリップス側が突然、事業の売却を撤回。船井電機に契約違反があったとして、パリにある「ICC国際仲裁裁判所」に提訴したのである。

また船井側もこれに対抗して2014年10月、フィリップス社に約431億円(3億1230万ユーロ)の損害賠償を求めて、同じくICC国際仲裁裁判所へ提訴。両社が損害賠償を請求し合う事態に陥っている。

そんな騒動の中で、上村義一社長(当時56歳)が辞任した。就任後わずか9カ月で辞任する裏には相当な事情があるはずだが、「一身上の都合」としか公表されなかった。

上村社長の後任には、前社長で副会長の林朝則氏(同67歳)が復帰。同時に、創業者で会長の船井哲良氏(同87歳)が代表権を回復した。

じつは上村前社長は、フィリップス社の事業買収がなくなったとき、その穴を埋めるためにパイオニアの音響機器事業を買おうとしたのではないかといわれている。

ところが船井哲良氏が難色を示して、結局パイオニアの買収は他社に譲らざるを得なかった。

創業者とはいえ当時は代表権がない。すなわち経営に口を出す立場にないにもかかわらず、社長である上村氏の意思決定に大きな障壁となり、ふたりの間には経営方針をめぐる対立があったともいわれている。

創業者の哲学に媚(こ)びる者が出世する社風

創業者の船井哲良氏は、一代で「世界のフナイ」に育て上げたカリスマとして、今も「崇拝」されているという。

社員のクチコミによれば「会長の哲学に媚びることができる者が出世する」とあり、一般的な常識で意見を言う人はかえって疎まれて、マイナス評価を受けるのだという。

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上村前社長の交代劇で繰り広げられた背景や、このようなクチコミからは、典型的なワンマン企業の印象を受ける。

だからといって、一概にブラック企業と言い切ってしまえない側面もあるのだ。
以下、社員・元社員のクチコミ情報である。

・残業代はすべて支給される。
・残業は40時間ていど。ただし繁忙期には80時間ほどになる。
・36協定は順守。
・定時に帰れて、基本的に週休2日。
・若いうちから何でもやらされるので、いろんな経験をしたい人に向いている。

また一方で、こんな評価も挙がっている。

・社員を育てる環境が整っていない。
・創業者で会長の言うことがすべて正しいという雰囲気。
・社長はお飾りに過ぎない。
・権限委譲という考えがない会社。
・あまり新しいことは好まれない。

矛盾する評価もあるが、どちらも嘘ではないのだろう。創業者の船井氏がワンマンで、さながら神様のように崇拝されていることを除けば、同社がブラックか否かは人それぞれ考え方が分かれるところだ。

 

関連用語:ワンマン 会社のゼブラ化 宗教化

 

平藤清刀



 

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