ABCマート

月100時間の長時間労働が是正されずABCマートを書類送検

労働問題のエキスパートを集めた特殊部隊!? 「かとく」が出動

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ABCマートは全国に約800店舗を展開する靴や衣料品の量販店で、運営会社の「株式会社エービーシー・マート」は東証一部上場。売り上げはグループ全体で、年間2000億円を超えるという。

そのABCマートの都内2店舗で違法な長時間労働が発覚し、労働基準法違反の疑いで運営会社と役員らが書類送検されたことを、2015年7月2日のNHKオンラインが報じた。

調査にあたったのは「東京労働局過重労働撲滅特別対策班」という、聞き慣れない組織だ。

通称「かとく」と呼ばれ、厚生労働省がブラック企業対策を強化するために、2015年4月に発足したばかり。社会的に影響が大きい企業をターゲットに調査を行う。

今は東京と大阪の労働局に置かれており、優秀な労働基準監督官を集めた、いうなれば労働問題を専門に扱う特殊部隊である。

労働基準法第102条には、「労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法 に規定する司法警察官の職務を行う」と定めている。

つまり労働問題に関しては警察官と同じ職務権限を有し、事件の捜査、容疑者の逮捕と取り調べ、裁判所に令状を請求して家宅捜索を行うなどの権限を持っているのだ。

捜査の結果、事件性があって処罰が必要と判断すれば、検察官へ書類を送致する。これが書類送検である。その後、検察官があらためて事件を調べ直し、起訴するか否かを判断するのだ。

厚労省が定める過労死ラインを超える長時間労働

「かとく」はABCマートに対し、いきなり書類送検という処置に踏み切ったのではない。2店舗4人の従業員に、厚労省が定める過労死ラインを超える大幅な長時間労働をさせていた事実に対して是正勧告を出していたにも関わらず、同社が具体的な措置を取らなかったための処置である。

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ちなみに過労死ラインとは、脳出血や心筋梗塞などによる過労死を認定する基準の1つで、「発症前の1カ月間に約100時間、または発症前の2~6カ月前に1カ月あたり約80時間超の残業があって、過労死との関連性が強く疑われること」となっている。

この事件で問題視された4人の従業員の残業時間は、月100時間を超えていた。

同社の小島穣取締役は、決済発表の席上で「このような事態に至ったことは誠に遺憾で、お客様や株主の皆様に多大なご心配をおかけしたことを深くおわびします」と前置きしたうえで、次のようなコメントを出している。

「残業時間の削減や抜本的対策に取り組み、すでに労使協定の上限を超える長時間労働は解消し、再発防止のための措置を講じています。今後もコンプライアンス順守に万全を期すべく全力で取り組んでいきます」

尚、「かとく」が扱った同種の事件で、ABCマートは書類送検第1号となった。なんとも不名誉な第1号である。

 

関連用語:違法労働 36協定 社名公表(厚生労働省)

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平藤清刀



 

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