株式会社サニックス

高齢者宅の床下を点検して、必要のない工事を勧誘
認知症の老人を「だまして」契約させたことも

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違法な訪問販売で業務停止処分に

「サニックスといえばシロアリ退治」と、すぐにイメージが浮かぶほど建築物の防虫・防腐の分野では有名な会社である。近年では業種の幅を広げ、総合環境衛生管理、廃棄物のリサイクル、太陽光発電設備の設置なども行っている。

そのサニックスが違法な訪問販売を行ったとして、経済産業省から3ヶ月の業務停止処分を受けていた。

処分を受けたのは小田原営業所、岐阜営業所、呉営業所、佐賀営業所、堺支店、熊本支店の6事業所で、一部の従業員が法令で定める手順を踏まないで、主として高齢者に高額の販売契約を結ばせていた。

サニックスが提供する、いわゆる「シロアリ退治」は特定商取引法で定める「役務提供契約」にあたり、訪問先には「業務を勧誘する目的で来訪したこと」と「その役務の種類」を明らかにすることが義務付けられている。

ひらたくいえば「シロアリがいるかどうか点検させてください。いたら退治するために料金がかかりますが、よろしいですか」と、初めに告げなければならないのだ。

また訪問先が迷惑に感じるような勧誘方法を禁じており、前出の事業所はそれらの規定にも違反していた。

さらに悪質なのは、認知症を患っていると思われる高齢者に対して、正常な判断力がないことを知りながら高額の契約を結ばせていたことである。

処分の対象になったのは、2004年頃から2005年6月頃にかけての期間で、埼玉県に住む認知症の老姉妹に59万円の契約を結ばせたほか、「このままでは地震がきたら家が倒れる」と言って不安を煽(あお)ったり、実際にはシロアリの被害がないにもかかわらず必要のない工事を行ったりしていた。

サニックスは当時、東証一部上場の優良企業である(現在は上場廃止)。上場企業が特定商取引法違反で業務停止命令を受けるという、前代未聞の不祥事だった。

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実績が上がらない社員は本社へ呼び出して深夜まで説教

違法な勧誘が行われていた裏には、厳しいノルマが課せられていた事実があるのではないか。誰しもそう考えるはずだが、同社の宗政伸一社長は、福岡市内のホテルで記者会見した際に、ノルマの強制については否定している。

だが、口コミサイトに書き込まれている社員のコメントによれば、サニックスは社長のワンマン企業で社風は体育会系。入社後2週間にわたって行われる新人研修では、挨拶や時間厳守などを徹底して叩き込まれる。

研修が終わると営業の現場へ出されるが、入社後3カ月間は準社員という身分のため、実績はさほど厳しく求められないという。

しかし正社員になると毎日の実績を問われるようになり、実績が上がらない社員は外回りから帰社した後に本社へ呼び出されて、深夜まで本部長から説教を食らうともいわれている。

それだけ精神的に追い込むのは、口にこそ出さないもののノルマを強制していることになるだろう。

同社は2006年に、再発防止とコンプライアンスに向けての取り組みを発表した。

まず社長自らに課すペナルティとして、減俸30%を3カ月。ほかに常務取締役HS事業本部長を同20%、取締役HS事業本部顧客管理部長を同10%とした。

現場での取り組みとしては、75歳以上の高齢者には新規の販売業務をしないことや、契約の締結から工事に着工するまでの間の実態把握や審査を行うことなどを挙げている。

また、内部通報制度を確立して業務の可視性を確保するとしているが、他社では通報者への報復人事が行われて裁判沙汰になった事例があるだけに、どこまで機能するか不安が残る。

 

関連用語:ワンマン 体育会系の社風 パワハラ
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平藤清刀



 

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