株式会社大創産業(ダイソー)

責任者を任されるはずが、実態は1日11時間超の肉体労働
店舗勤務のパート・アルバイトからは「働きやすい」という不思議な会社

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「我が社に就業規則はない」と開き直る取締役

株式会社大創産業は2015年3月現在、国内で2900店舗、海外26の国と地域で1400店舗の100円ショップ「ザ・ダイソー」をチェーン展開する企業である。創業当時はスーパーの駐車場を借りて、露店で営業していたという。

そのダイソーにも、ブラック企業の烙印が押されてしまった。

2007年、タイにプラスチック工場を運営する現地法人「ダイソー・サイアム・インターナショナル(DSI)」を設立した同社は、総責任者を任せられる人材を探していた。

ある大手寝具会社で事業本部長を務めていたYさん(当時52歳)は2010年、同社の求人に応募。大学卒業後に入ったメガバンクを皮切りに、流通大手と寝具会社では海外法人で副社長や社長などの要職を歴任した経験を活かすため、会社員生活の締めくくりにもう一度海外勤務を経験したいと考えたのだった。

会社幹部たちの面接を経て、翌年4月に入社したYさんは、予定通り現地法人の「最高責任者」としてタイに赴任した。

じつは入社する前、Yさんの友人たちからは、ダイソーへの入社を心配する声があがっていた。

ダイソーを検索すると、「ブラック企業」というキーワードも一緒に出てくるというのだ。

書き込まれているコメントをYさんが読んでみると、アルバイト学生の不平不満の域を出ないと思われるものばかりで、さほど気にはしなかったという。

だが、友人たちの心配は的中してしまう。入社してみて、Yさんは愕然とした。そこは法律違反がまかり通る、まさにブラックな会社だったのだ。

あとから考えてみれば、不審な点は初めからあった。内定通知書はYさんの手元に届いたが、タイに赴任してもなお正式な雇用契約を結んでいなかった。会社の幹部にその点を問い質しても無視された。

労働基準法で「絶対的明示事項」と定める労働時間・賃金・勤務場所・従事する業務すら明らかにされていなかった。

極めつけは「就業規則を見たい」と言ったYさんに対し、総務部長がこう言い放ったことだ。

「我が社に就業規則はない

就業規則は全ての従業員が、いつでも閲覧できなければならない。労基法にもそのように定めていることを質すと、今度は常務から「細かいことを言うな。自分も見たことはない」と一喝されたのである。

幹部たちに疎まれたYさんに待っていたのは、「ダイソーカルチャーを学べ」という、厄介払いのような異動命令だった。

「研修」の名目で日本に呼び戻されたYさんに与えられた仕事は、20代の若者たちに交じって行う倉庫作業だった。それも1日11時間に及ぶ長時間労働で、正社員たちが「社内定時」と呼ぶ深夜にまで及んだ。

ダイソーの所定労働時間は、午前8時30分~午後5時45分。途中に1時間15分の休憩をはさむ。だが常務は「それは建前だ」と嘯(うそぶ)いたのである。

海外現地法人の最高責任者として採用されたはずなのに、湧き上がる疑問を質したことを疎まれて倉庫作業に追いやられたYさんは適応障害を患い、現在は自宅で療養生活を送っているという。

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店舗従業員の評判は「女性が働きやすい」「やりがいがある」

Yさんの事例だけを見れば、ワンマンで理不尽がまかり通るブラック企業の典型だが、反面、店舗従業員の口コミ評はすこぶる良いのである。

「自分の担当の売り場があって、季節ごとの売れ筋を把握して商品展開します」
「残業代は、申請したら付けてくれる」
「女性が多い職場で、お互いに配慮しあいながら働きやすい」
「覚えることが多いが、売り場のレイアウトを任せてもらえる」

など、口コミサイトに挙がっている従業員の声は、おおむね好評である。

ただし、店長が複数の店舗を担当しているため、店長が店にいない時間が長い。小さなクレームやトラブルは、パートやアルバイトが対応せざるを得ないという声も挙がっている。

Yさんのような極端な冷遇に対して、店舗従業員たちの満足度の高さ。

いったいどちらがダイソーの本当の姿なのだろうか。

 

関連用語:違法労働 労働法 会社のゼブラ化
気になる話題:JR西日本王将フードサービス秋田書店
話題の体験談:
新卒でブラック企業に入社した私の体験
少し違ったブラックな扱いをする会社

 

平藤清刀



 

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