ユニクロ

国内店舗、中国工場ともに労働環境は過酷
批判記事には高額賠償をチラつかせて「黙らせる」!?

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高額な賠償請求は批判封じの抑止力!?

ユニクロを展開するファーストリテイリングは2011年6月、「文芸春秋」を東京地裁に提訴。「週刊文春」(2010年5月6・13日号)に掲載された記事「ユニクロ中国『秘密工場』に潜入した!」と、同記事を執筆したジャーナリスト・横田増生氏が執筆した書籍「ユニクロ帝国の光と影」の発行差し止めと回収、そして謝罪記事の掲載および2億2000万円の損害賠償を求めた。

記事では、ユニクロの国内店舗における長時間労働と、中国の委託工場での劣悪な労働環境を告発。「ユニクロはブラック企業だったのか」という噂が、ネットを通じて一気に広がった。

裁判では月300時間を超えるといわれる長時間労働とサービス残業の有無が争点となったが、東京地裁は2013年10月18日、ファーストリテイリングの主張を全て退けた。つまり国内店舗の「月300時間超の労働時間」については真実であると認定。

中国工場での劣悪な労働環境についても、「真実相当性がある」との判断を示したのである。

ファーストリテイリングは直ちに東京高裁へ控訴したが、2014年3月26日、東京高裁は一審判決を支持して控訴を棄却。

さらに最高裁へ上告するも、同年12月に「上告を受理しない」との決定がなされ、高裁が支持した一審判決が確定した。

こうしてファーストリテイリングは敗訴したわけだが、同社が文春側に求めた2億2000万円という超高額な損害賠償額の根拠はどこにあるのだろうか。

判決が確定した後の2014年12月19日に配信されたBusiness Journalには、「高額な賠償額をチラつかせることで同社への批判を封じ込めることが真の目的ではないか」との分析が出ている。

事実、2011年の提訴以来、同社への批判は鳴りを潜めたという。

「もし訴えられて敗訴したら、莫大な賠償金を吹っかけられる」と思わせることで、批判を躊躇(ちゅうちょ)させる「抑止力」がはたらいたわけだ。

2009~2012年、3年間の離職率はなんと50%!

外部からの批判は黙らせても、社員の不満を黙らせるのは難しい。

ファーストリテイリングはある経済誌の取材に応じた際に、離職率が高いことは認めている。

新卒で採用した社員の半分が3年以内に退職しており、2012年8月期の時点で、店舗で勤務する正社員の休業者のうち42.9%が、うつ病をはじめ何らかの精神疾患を患っているというのだ。

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この現状から「何も問題はない」というのは、さすがに無理がある。

労働問題を早急に改善する必要があることは、誰の目にも明らかだった。だからファーストリテイリングも、文春を相手に裁判で争っている最中から、労働条件の改善と社内制度の問題解決に取り組んでいた。

企業イメージがストレートに低下するブラック企業のレッテルだけは、なんとしても剥(はが)さねばならなかったのだ。

その答えの1つが、約3万人いるといわれる非正規社員のうち、約1万6000万人を正社員化する方針を打ち出したことだ。

あらたに正社員化される「元非正規社員」は、時間給から月給制となりボーナスも支給される。

「地域限定正社員」というポジションになり、転居を伴う転勤がない代わりに従来の正社員より収入面ではやや劣る。

だが、勤務日数や勤務時間の短縮が認められるので、子育てと仕事が両立しやすくなるメリットがある。

また2015年10月からは「週休3日制」も導入するという。対象になるのが、前出の地域限定正社員で、全社員の5分の1に当たる。

同社の広報は「働き方の多様性に対応するために導入を決定した。

増えた休みは自己研鑽などに使ってもらいたい」と話すが、その分のしわ寄せが従来の正社員に行くことは必至。

あらたなサービス残業や長時間労働が発生しないか、本当に休めるのかという懸念は払拭(ふっしょく)しきれていない。

 

関連用語:サービス残業 正社員 離職率
気になる話題:
オリンパス株式会社サン・チャレンジワタミフードサービス
話題の体験談:
人間的な生活がしたいと思って、辞めました
何のために、この会社で頑張ってきたんだろう・・・

 

平藤清刀



 

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