秋田書店

景品当選者を水増し“偽装”の上に告発社員をパワハラ

読者を欺く「景品水増し」を8年間続ける

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数々の名作を世に送り出してきた漫画雑誌界の名門「秋田書店」の“醜聞”に肩を落とした人も多いだろう。消費者庁が2013年8月に株式会社秋田書店に下した、景品当選者をごまかした行為の再発防止を求める措置命令。その実態が暴かれるやブラックぶりがさらに明るみになった。

措置命令では、秋田書店が発行するマンガ雑誌「ミステリーボニータ」「プリンセス」「プリンセスGOLD」3誌の読者プレゼントで、誌面上に記載された当選者数を“偽装”していたことが指摘された。例えば、「ミステリーボニータ」の2011年2月号において、当選者数50名と表示された景品「リボン型ヘアクリップ」の実際の当選者数は3名、当選者数2名と表示された「ニンテンドー DS Lite」、当選者数1名と表示された「全国百貨店共通商品券1万円分」は誰にも発送されていなかった。

これに対し秋田書店は、景品水増しの理由を「メーカーから無償で提供してもらっていた景品が、不況で減少したため」と説明。不正は2005年ごろから行われ、常態化していたことを認め、「管理体制の強化を図り、再発防止に取り組む」とコメントを発表した。

不正告発の女性社員を執拗に罵る

だが、ここから事態はさらに急展開する。措置命令が下った8月20日の翌21日に、社内でこの不正行為をやめるよう訴えていた景品担当の元女性社員(28歳=当時)が、景品を横領したとして2012年3月に懲戒解雇されていたことが報道されたのだ。

この報道に対し、秋田書店は「解雇と不正は別問題である」と反論。2013年9月11日、元女性社員は解雇撤回と慰謝料を求めて秋田書店を提訴するに至り、さまざまな実態が明るみに出たのだ。

元女性社員は2007年に大学を卒業後、編集者として秋田書店に入社した。入社後すぐに、先輩社員からこの不正行為の引き継ぎを受け、誌面の当選者発表欄にいるはずのない当選者名を載せるため、毎月40名以上の偽名を考えさせられていたと打ち明けた。

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読者を裏切る不正行為をやめるよう編集長に繰り返し抗議したが、声を上げたことで編集長からのひどいパワーハラスメントが始まったことも明かした。「言うことが聞けないなら出ていけ」「消えろ」「結婚して仕事を辞めたらどうだ」「読者はバカだからだましやすい」の言葉が繰り出されたという。

パワーハラスメントに加え長時間労働も強要され、精神疾患を発症。入社から4年半後の2011年9月から休職を余儀なくされた。体重は10キロ以上減少し、薬なしでは生活できなくなっていたという。

元女性社員は休職中であった2013年3月に突然解雇されたことから、首都圏青年ユニオンに加入し内部告発へと動き始めた。なお秋田書店側はこの休職についても「私傷病によるものであり、業務上ではない」と主張している。

創業時の志、どこに

秋田書店は1948年に創業。児童書の出版を手がけていたが、1952年に漫画雑誌「冒険王」創刊の成功をきっかけに、その後漫画の出版を中心に成長を遂げた。1969年創刊の「週刊少年チャンピオン」には、「ドカベン」や「ブラックジャック」「がきデカ」などの大ヒット作品がある。

秋田書店は第3回ブラック企業大賞2014にノミネートされ、WEB投票数と会場投票数を合わせて5番目の得票数となる1420票を獲得した。景品の水増しを8年以上も組織ぐるみで確信的に行い、読者の夢を裏切り信頼を失った。隠蔽(いんぺい)体質の根深さ、元女性社員に対する人格権侵害についても激しく非難されるべきだ。

元女性社員は2013年11月7日の意見陳述で次のように述べている。「小さいころから憧れていたマンガ編集者の夢を失った。心と体の健康も失った。夢と健康を返してほしい。生きがいであった仕事を返してほしい」と。

「日本の子どもたちに正義の精神と夢の世界を取り戻し、希望を与えよう」。秋田書店の創業時の志があまりにも空虚に感じる。

関連用語:パワーハラスメント解雇コンプライアンス(法令順守)○○隠し


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